世の中で、デザインもアートも同じと考える人がいるが、もしそうであれば、
お菓子の「パッケージデザイン」 or 「パッケージアート」どちらも同じ意味で使えるだろうか?
「パッケージデザイン」 としか言わないはずである。
また、高校情報科「情報Ⅰ」では、「情報デザイン」を学ぶが、「情報アート」ということはない。一方、芸術科目では「デザイン」も「アート」もある。この「デザイン」と「アート」の違いを説明する。
他人主体のデザイン
デザインとは、あくまで相手に意図が伝わらなければならない。お菓子のパッケージデザインで、万人に理解され、受け入れられる必要がないアート性を重視して、何のお菓子がわからなければ、購買意欲も下がる上に、パッケージデザインと違うため詐欺呼ばわりされる恐れだってある。
デザイン(英:design)とは、「美しさ」や「使いやすさ」などの狙いを実現するために創意工夫すること、および、その創意工夫の成果を反映させた見た目や機能のあり方のこと。多くの場合「図案」「模様」「設計」「造形」「構想」などと言い換えられる意味合いで用いられる。
引用:weblio辞書
また、この考えをもとに課題解決プロセスを考えたのが、デザイン思考である。商品やサービスを、顧客にとって、使いやすく、好まれやすい、最適な形に落とし込むことを考える。
自分主体のアート
「アート」は、自分自身で自由な表現や創造することを指します。
アートの目的
◉ 人々に感動をもたらす
◉ 世の中に問題提起をする
そのため、アートには万人に理解され、受け入れられる必要はありません。
文章における、デザインとアート
言葉のアートといえば、何を思い浮かべるだろうか?
例えば、本で言うと、教科書と小説は、どちらがデザインで、どちらがアートだろうか?
参考書が、知識を体系的に誰でもわかりやすく伝えるためにデザインしたもの
小説が、自分の内面に湧き出るものを自由に表現し創造するもの
個人的には、
小説は「言葉による、アートの表現」
参考書は「言葉による、正しく理解できるためのデザイン」
がしっくりくる。